里帰り出産・無痛分娩・ 不妊治療・産後ケアなら「えんどう桔梗マタニティクリニック」道南・函館の産婦人科

             
  • LINE
  • facebook
  • instagram
  • lgbt

えんどう桔梗クリニック

〒041-0808 北海道函館市桔梗5丁目7-15
FAX.0138-47-3171
TEL. 0138-47-3001

不妊症

不妊とは

「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間(1年)妊娠しないものをいいます。不妊の原因は様々です。男女の加齢により妊娠しにくくなることが知られており、一定期間を待たずに治療する場合もあります。
不妊のカップルは約10組に1組と言われていますが、近年、妊娠を考える年齢が上昇していることもあり、この割合はもっと高いとも言われています。

不妊の原因

不妊症の原因には、排卵因子(排卵障害)、卵管因子(閉塞、狭窄、癒着)、子宮因子(子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、先天奇形)、頸管因子(子宮頸管炎、子宮頸管からの粘液分泌異常など)、免疫因子(抗精子抗体など)などがあります。このうち排卵因子、卵管因子に男性不因子を加えた3つは頻度が高く、不妊症の3大原因と言われています。
男性側に理由がある割合と、女性側に理由がある割合は、ほぼ半々だと言われています。
ここでは主に女性側の原因について説明します。

■ 女性側の原因

排卵因子

 規則的な月経のある女性の場合は、月経の約2週間前に「排卵」が起こります。排卵とともに女性ホルモンの分泌が変化し、その影響で子宮内膜も妊娠に向けて準備をします。妊娠が成立しなければ子宮内膜は剥がれ落ちて月経になります。排卵がなければ妊娠は成立しません。
 排卵障害の原因は様々ですが、プロラクチンという乳汁を分泌させるホルモンの分泌亢進による高プロラクチン血症によるものや、男性ホルモンの分泌亢進を特徴とする多嚢胞性卵巣症候群によるものがあります。その他、環境の変化等に伴う大きな精神的ストレス、あるいは短期間に大幅なダイエットに成功した場合にも月経不順をきたし、不妊症になります。
 日本人の女性は45歳から56歳の間に閉経を迎えますが、まれに20歳台や30歳台にもかかわらず卵巣機能が極端に低下し無排卵に陥る早発卵巣不全も不妊症の原因になります。

卵管因子

卵管は精子が卵子に向かい、受精卵が再び子宮に戻るための道です。卵管が炎症などによって詰まっていると妊娠しません。卵管炎や骨盤腹膜炎の原因となるクラミジア感染症にかかったことがある方で、ほとんど無症状のうちに卵管が詰まっていることもあります。また、強い月経痛がある女性の場合、子宮内膜症が潜在していることがあります。この子宮内膜症の病変によって卵管周囲の癒着が起こり、卵管が詰まっている場合もあります。

頸管因子

子宮頸管は子宮の出口の部分です。排卵が近づくとその内部を満たす粘液が精子の貫通しやすい状態に変化しますが、この粘液の分泌が少なかったり、精子の貫通に適していなかったりすると、精子は子宮内に侵入しにくくなり、妊娠が起きにくくなります。

免疫因子

人間には、細菌やウイルスなどの外敵と闘い自分を守るための「免疫」という仕組みがあります。何らかの免疫異常で抗精子抗体(精子を障害する抗体)、特に精子不動化抗体(精子の運動を止めてしまう抗体)を産生する女性では、抗体が頸管粘液内にも分泌され、例え運動性の良い精子でも通過を妨げてしまいます。抗精子抗体を持つ女性の場合、子宮頸管や卵管の中で抗精子抗体が分泌されると、精子の運動性が失われ、卵子に到達できず、妊娠が起こりません。

子宮因子

子宮筋腫や子宮の先天的な形態異常などにより、子宮内膜の血流が悪かったり、子宮内に過去の手術や炎症による癒着などがあると、子宮内に到達した胚がくっ付いて育つことを妨げ、妊娠に至りません。

原因不明妊娠

不妊症の検査をしても、どこにも明らかな不妊の原因が見つからない場合を、原因不明不妊と呼んでいます。原因不明不妊は不妊症の1/3をしめるといわれていますが、本当に原因がないわけではなく、検査では見つからない原因が潜んでいます。その原因のひとつに、何らかの原因で精子と卵子が体内で受精していない場合があり、人工授精や体外受精治療の適応となります。

■ 男性側の理由

男性側の不妊の原因として、造精機能障害、精路通過障害、性機能障害が挙げられます。当院では精液検査で精子の数・運動率を調べることができます。治療が必要と思われる場合は男性不妊症に詳しい泌尿器科受診をお勧めします。

不妊の検査

内診・経膣超音波検査
子宮内膜症や子宮筋腫、クラミジア感染症などの病気がないかどうかを調べます。子宮内膜症や子宮筋腫の疑いがある場合には、MRI検査や腹腔鏡検査を追加して行う場合もあります。

子宮卵管造影検査

卵管が詰まっていないかどうか、子宮の中の形に異常がないかどうかを調べます。

ホルモンの検査

女性ホルモンの分泌やこれに関係する甲状腺の機能などを調べる血液検査です。

性交後試験(Huhnerテスト、またはPCT)

排卵直前の最も妊娠しやすい日に性交を行い、翌日、女性の子宮頸管粘液を採取し、その中に運動精子を認めるかどうかを調べます。直進運動精子が認められない場合は、免疫因子(抗精子抗体)の有無などを調べます。

■男性側の検査(精液検査)

精液を検査し、精子の数や運動率などを調べます。

不妊の治療

精液を検査し、精子の数や運動率などを調べます。